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投稿日:2022/07/05

ドット絵RPG風リモートワークツール「Gather」を導入してみた

十五です。

今回はアカデメイアで2022年6月から試験的に導入したアプリケーションGatherについて紹介をさせていただきます。

導入の背景

アカデメイアでは2015年の創業時からメンバー全員が出社しなくてもよいフルリモートワーク、勤務時間の縛りを設けずいつ働いてもいつ休んでも構わないというフルフレックスタイムの就業環境を用意し、メンバーひとりひとりの自主性・自律性を重んじた働き方を目指してきました。

当初は手掛けるプロジェクトのほとんどが1人プロジェクト、協力が必要なプロジェクトでも2人が担当する程度の小規模なものばかりだったことから、特に支障もなくプロジェクトを進めることができました。しかしメンバーの人数が増えて様々な個性による多様性が生まれてきたこと、複数人で分業して進める必要があるプロジェクトが増えてくると、少しずつやりにくさやデメリットが見えてくるようになりました。

一つ目は進捗に大きくばらつきが発生することです。これらをプロジェクト管理の問題だと考えて、タスクを細かく区切って渡すマイクロマネジメント、日報や週報による逐次報告といった対処方法もありえますが、自主性・自律性という観点からは管理を強化していくやり方はできるだけ使いたくないという考えがありました。

二つ目は集中力に差があることです。設立当初は研究畑出身者が中心だったこともあって、自分でやることを見つけて自分でドライブしていくやり方が主流でしたが、人数が多くなるに従って様々な特性の人と一緒に仕事を進めることになりました。そしてなかなか仕事に着手できない、本筋から外れたところに注力してしまう、一度つまづくと沼にハマって抜け出せなくなるといったケースが散見されました。こうした課題に対してGoogleMeetを利用した朝会やもくもく会の開催といったコミュニケーションの工夫で対処をしてきましたが、都度ミーティングの部屋を用意する必要があること、主催者、参加者ともに義務的にな意識が強まっていくこと、自律の観点からは誰かに監視されていないと集中できない状態は好ましいものではないといった課題があると考えています。

三つ目は気軽に聞く、雑談することが難しいことです。会話自体はMeetを使えば問題なくできますが、なにか聞きたいことがあるときはミーティングの時間を調整して話し合いを行うことになります。ただ、これだとちょっと聞きたいというときになかなか使いづらいのです。また、弊社では有料版のSlackを利用しているのでハドルミーティングの機能を使うことができるのですが、こちらはあまり利用されていません。コンセプトとしては立ち話のように気軽に話せるという機能なのですが、オンラインだとアイコンに緑の丸がつくだけなのでいるかどうかが分かりづらい、会話への呼び出しに強制感がない程度の効果しかない(故に気づきづらい!)ということもあってあまり使いこなせていませんでした。

導入の目的

そこで今回は試験的にGatherを導入してみました。以下、導入によって期待する効果です。

  • 遊び心あるインターフェース
    Gatherは昔のファミコンゲームをイメージさせるようなドット絵で作られた世界です。進捗管理だとか集中力維持だとか難しいことはとりあえず脇において、気軽に日常に組み込めるとっかかりやすさがあります。
  • 仕事をはじめる儀式
    よーし、仕事をはじめるか!と準備ができたらとりあえずGatherにログインする。模擬的に出勤して一日の仕事をはじめるための儀式として位置づけています。現場勤務の人たちのラジオ体操みたいなものでしょうか。なお、勤怠管理がしたいわけではないので参加は任意です。一人黙々と作業したいならばそれでも構いません。
  • ゆるやかな一体感
    ログインしていれば作業デスクにいたりカフェコーナーにいたり、ともかくゆるやかにメンバーがそこに「いる」ことがわかります。そして「いる」ならば基本的にはいつ話しかけてもいいというルールを作ることでコミュニケーションのハードルを下げることができます。
  • ミーティングがかんたん
    Meetでミーティングを開催する場合、参加者で予定をあわせた上であらかじめ部屋を作っておく必要がありますが、Gatherではその時間に移動するだけでミーティングを開けます。ミーティングルームだけではなく、川や焚き火のそばなど、環境音がある中で話すといったバーチャル空間ならではの使い方も可能です。
  • 気軽な立ち話
    他の人同士で会話をしているとアバターの上にフキダシがポップアップされるので、その近くに移動することで会話を聞き、自分も参加することができます。給湯室の立ち話に加わるような、現実での雑談に近い気軽さで会話をすることができます。
  • もくもく会
    Gatherにはデフォルトでポモドーロテクニックが使えるタイマーが用意されていて、複数人で共有することができます。これを使えば複数人でポモドーロもくもく会を開催することができます。

以上、今回はGather導入の経緯と期待する効果について書いてみました。

次回はGather導入方法や活用方法などについて他のメンバーの誰かが書いてくれるはず???

※2022/07/21追記
他のメンバーが追加記事を書いてくれました~!