複雑な計算を、簡単に。

不規則系の計算を得意とする第一原理計算ソフトウェア・AkaiKKRが、みなさまに使いやすいサービスとして新登場。

AkaiKKRは、世界ではじめてコヒーレントポテンシャル近似(CPA)で第一原理計算・バンド計算を実装したソフトウェアです。その源流は大変古く、1970年代に遡りますが、いまだに唯一無二の存在として、研究・産業の最先端で活躍し、株式会社アカデメイアに所属する赤井久純博士を中心とするグループによって、いまも盛んにアップデートが続けられています。
AkaiKKRは、原子の並びの周期性などの規則性が崩れたような複雑な物質をそのままの形で計算したい、という工学的要求に応えるソフトウェアです。AkaiKKRにはKKR-CPA法という計算手法が採用されています。これは、Korringa(1947), Kohn - Rostocker(1954)が提案した、グリーン関数を用いた全電子計算(KKR法、またはグリーン関数法)と、KKR法の考え方と大変相性の良い、物質の不規則性を規則的な有効媒質中の一個の不純物原子の問題に還元する手法(CPA)です。他の物質計算手法とは異なり、そもそも物質は複雑であるという前提に立って設計されているため、複雑な対象について、他よりも軽い計算が可能になっています。

AkaiKKRの特徴

すごくはやい!
不規則系が得意!
導入が簡単!
AkaiKKRではCPAが適用されており、同じサイトに対して異なる原子を割合で指定することができます。異なる原子を配置したセルを並べたスーパーセルの計算を行う必要がないため、不規則系に対して小さなセルで高速に計算することができます。Makefileも整備されておりビルドも簡単です。
AkaiKKRは金属、半導体、絶縁体に対して計算を行うことができますが、特に合金の磁性に関する計算を得意としています。例えば以下の現象を調べることができます。
  • 異種原子を混ぜたときの磁化の変化
  • 磁気秩序の変化
  • 半導体にドープをしたときの磁性の変化

導入は無料です!

AkaiKKR導入版のダウンロードは以下よりお願いいたします。 バナーをクリックすると外部ページに遷移します。 無料版では以下の計算や解釈をすることが可能です。
  • 格子定数、原子配置などの結晶構造パラメータ
  • 電荷分布、バンド構造、フェルミ面、磁気モーメントなどの電子構造およびスピン状態
  • 原子の置換、欠損など格子欠陥が存在するときの安定構造および欠陥形成エネルギー
  • 表面や界面の形成エネルギーおよび原子配置
  • 化学反応における活性化エネルギーや中間体の構造
  • 計算結果からの共有結合、イオン結合などの化学結合状態の解釈

サービス提供のご案内

アカデメイアでは、AkaiKKRについて下記のようなサービスを提供申し上げております。 下記「お問い合わせ」からお気軽にご相談ください。
受託計算
受託開発
拡張機能の提供

拡張機能のご案内

電気伝導度

久保-Greenwood公式に基づいた、有限温度でのフォノン及びマグノンによる電子散乱を含む電気伝導率等の計算ができます。

磁気相互作用

マグノンを含む形の(有限温度における)ハイゼンベルグモデル内のJij計算およびキュリー温度の計算ができます。強磁性状態とLMD(Local Moment Disorder)状態の全エネルギーの差からキュリー温度を見積もる方法に比べ、統計力学的な基礎づけが明らかです。

遮蔽KKR

実空間の電子状態計算で、近似なしのOrder-N法を実行できます。層状の化合物、エピタキシャル成長などの計算に有効です。                                    
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